2014年 建築学科44期卒業設計展 明石高専建築会賞 公開講評会&教育懇談会活動報告
2014年3月15日、建築学科44期卒業研究展にて、明石高専建築会による明石高専建築会賞公開審査会を行ないました。明石高専建築会賞は、様々な現場で活躍する建築学科卒業生である会員が、これまで培ってきた経験を元に、その独自の視点を持って学生の卒業研究を評価し、その最も優秀な学生に賞を与え、今後の活動に資することを目的に制定されました。建築会賞は最優秀賞1点、奨励賞4点とし、公開審査を経て決定します。
審査員は、宮脇正博建築会理事長を審査委員長に、中川司郎副理事長、小川直樹理事、馬頭雄一執行役員代表、大久保武志執行役員、羌叡應執行役員の6名が務めました。公開審査に先立ち行われた事前審査では梗概にて10名の選考し、当日会場に展示されたパネルの確認後、公開審査会にてプレゼンテーションを行なう5名を選考する予定でしたが、梗概とパネルではまた違う印象で、審査員の中でも意見がわかれ、最終的には5名に絞り込めず、以下の6名を選考しました。
青木 翔汰 「安心・安全な川遊びに場に関する研究~兵庫県丹波市立鴨庄小学校を対象に~」
竹中 敦哉 「ジオスクール 博物館に泊まろう(設計) 兵庫県豊岡市日本海岸集落とジオパークセンター」
中島 みつき 「おほりのまがりかど(設計)~姫路城下町外堀における記憶と通学路~」
萩原 勇亮 「姫路城城壁に用いられている壁土に関する研究」
前田 和毅 「アオサの積み込み式堆肥化方法に関する研究」
森井 拓也 「太陽熱殺菌トイレの性能向上」
卒業研究展会場の様子 | 審査委員長である宮脇理事長による挨拶 |
中川副理事長より公開審査のプレゼンテーションを行ってもらう選考者の発表 |
選ばれた6名の学生は6分間のプレゼンテーションを行ってもらいました。審査会当日まで、誰が選ばれるかはもちろんわからない状態で、ぶっつけ本番でプレゼンテーションを行ってもらいましたが、選ばれた学生は与えられた6分間をフルに使って、成果であるパネルや模型を使い、研究に対する想いや研究での苦労が感じられる熱意のこもったプレゼンテーションが行なわれました。会場でもその熱意を受け、審査員や来場したOB、OGからはたくさんの質疑や意見が飛び交い、大変盛り上がりました。
川遊びに関する研究を行った青木翔太さん | 宿泊型ジオパークの設計を行った竹中 敦哉さん |
姫路の外堀を利用した学習施設を設計した中島みつきさん | 姫路城壁土の構造強度の研究をおこなった萩原 勇亮さん |
前田 和毅さんはアオサの積み込み式堆肥化の研究を発表 | 森井 拓也さんは災害時に使用する太陽熱殺菌トイレの研究 |
会場の雰囲気 |
最終審査では、審査員の他、公開審査に参加していただいた建築会会員 福島さん、菅さん、表さんにも参加していただきました。初めての明石高専建築会賞優秀賞にふさわしい高専生らしい研究とはなにか。最終審査でも最後まで審査委員の評価が分かれました。
最終審査の結果、森井拓也さんが明石高専建築会賞最優秀賞を、青木翔太さん、竹中敦哉さん、中島みつきさん、萩原勇亮さん、前田和毅さんの5名が、奨励賞をそれぞれ受賞しました。
研究展にて受賞者以外の研究も拝見しましたが、どれも見応えがあり、熱意のこもった研究や設計が多数ありました。全ての学生にも発表してもらえば、また違った結果になったかもしれません。44期生の学生の皆様、お疲れ様でした。
小川理事による全体講評 | トロフィーを片手に今後の抱負を語る森井さん |
宮脇理事長より賞状の授与 | 最後に京兼校長より閉会の挨拶を頂きました |
審査会後の教育懇談会では、学生が展覧会にて独自におこなったアンケートを使って、来場者に自分たちの研究を評価してもらう企画が行われました。またOB、OGに色々な意見を求める学生もおり、参加した建築会会員も学生の熱意を受け、短い時間でしたが大変な刺激を受ける事が出来ました。また講評会に参加してくれた来年度5年生となる45期の学生からは、早くも建築会賞のトロフィーを目指して、卒業研究をがんばって行きたいと嬉しいコメントをいただきました。
来年の審査会にはより多くの会員の参加を促すとともに、今後ともこのような活動を是非つづけて行きたいと思います。
教育懇談会では学生が展覧会にて行ったアンケートによる上位者が発表された | |
展覧会のほうは延べ250名程度の来場者があったそうです |
写真は明石高専技術教育支援センター 林 良美さん、45期生 古賀 遼さんが撮影されたものを使用させていただきました。この場にて御礼申し上げます。